シェアハウスヘルシー通信vol.48
~質制限ダイエットとは?正しい実践法とメリット・デメリット、注意点を解説~
挨拶 管理栄養士の猪坂!
こんにちは!シェアハウスオーナーで管理栄養士の猪坂です。
短期間で体重を落としやすい方法として広く認知されてきた糖質制限ダイエット。興味はあるけど、やり方がわからない…とお悩みではありませんか?
糖質制限ダイエットは、正しく取り入れることができれば、効果的な減量に役立ちます。しかしやり方を間違えてしまうと、筋肉ばかりが落ちてしまって逆に痩せにくくなってしまう場合も…。そんな事態を招かないよう、この記事では、糖質制限ダイエットの正しいやり方や、メリットとデメリット、実践する上での注意点をお伝えします。
最後までお読みいただき、あなたのダイエットに役立てていただけると幸いです。
1.糖質制限ダイエットとは
糖質制限ダイエットとは、その名の通り、食事に含まれる栄養素の中で「糖質」の摂取量を制限することで体重を落とすダイエット法のことです。
制限する糖質の量によってレベルが分かれていますが、明確な定義はありません。大枠としては以下のように分かれます。
①厳しめの糖質制限:糖質30~50gまで/日
ケトジェニックダイエットとも呼ばれます。体脂肪を燃焼しやすい体内環境を作ることで、脂肪を減らすという仕組みです。
通常、ヒトの体の主なエネルギー源は糖質です。そこであえて糖質の摂取量を抑えると、体は、糖質の代わりに脂質をエネルギー源として積極的に使用するようになります。そのため糖質の摂取量は厳しく制限し、代わりに脂質の摂取量を増やすことで、体が脂質をエネルギーとして利用しやすくなる「ケトーシス」と呼ばれる状態になることを目指します。
ごはんやパンなどの主食はもちろんのこと、糖質の多い野菜なども制限するため、食べられる食材にはかなり偏りが生じます。
②ゆるめの糖質制限:糖質70~130gまで/日
ケトーシス状態になるほどではありませんが、ほどほどに糖質の摂取量を制限する食事法です。糖質摂取による血糖値の急上昇を防止することで、脂肪蓄積を抑えます。
血糖値の急上昇を防ぐことがなぜダイエットに良いのかというと、まず、食事の時に白米や砂糖などの糖質をとりすぎると血糖値が急激に上がるため、それを急いで下げようとしてインスリンというホルモンが過剰に分泌されてしまうことがあります。
インスリンは、血中の糖分を脂肪に変換して体に溜め込む作用がありますので、血糖値が上がりやすい食事をすると、脂肪蓄積が進んでしまうというわけです。
そこで、血糖値を上げやすい「糖質」の摂取量を減らすことで脂肪蓄積を抑える、というのがゆるめの糖質制限の目的です。
ごはんやパンなどの主食も多少は食べることができますが、通常の半分以下には抑えるようにしていきます。
2.糖質制限ダイエットの実践方法
糖質制限の概要はおわかりいただけたと思いますので、次は具体的な実践方法をお伝えします。
①厳しめの糖質制限:糖質30~50gまで/日
1日の糖質摂取量は30~50gに抑えて、代わりに脂質の摂取量を増やします。
コンビニのおにぎり1つで、約40gの糖質が含まれますので、基本的にはごはんやパン、麺類などの主食は控えます。それだけでなく、ニンジンやタマネギなどの糖質の多い野菜にも気を付けないと、知らずに目標量をオーバーしてしまうこともあります。
厳しめの糖質制限では、ケトーシス状態(体内の糖質が減ったことで、脂質をエネルギーとして利用しやすくなった状態)をキープすることが重要です。途中でうっかり糖質をとり過ぎてしまうとケトーシス状態が解除されてしまうため、継続が重要であることを意識しておきましょう。
代わりに脂質はたくさんとる必要があります。オリーブオイルやナッツ、魚などの良質な油や、エネルギーとして使われやすいMCTオイルやココナッツオイルなどを活用する方が多いです。
たんぱく質も、自分の体格に合わせて取り入れていきましょう。筋トレの強度と頻度にもよるので一概には言えませんが1日の摂取エネルギーの20~30%をたんぱく質からとるのが一般的です。
②ゆるめの糖質制限:糖質70~130gまで/日
ゆるめの糖質制限では、糖質の摂取量を、通常の半分~1/3程度に抑えて血糖値の急上昇を防止することで、脂肪蓄積を抑えます。
ごはんなどの主食は、朝と昼だけ少量(コンビニのおにぎり1/2~1個分ほど)とり、夜は控えます。
さらにおかずでも、お砂糖がたっぷり使われた甘露煮や照り焼きなどは頻度を下げて、余分な糖質は極力とらないようにしていきます。比較的始めやすく継続しやすいのと、栄養バランスも崩れにくいため、通常はこちらの方法から始めてみるのがおすすめです。
3.糖質制限ダイエット、3つのメリット・デメリットつ
糖質制限ダイエットでものすごく痩せた!という方もいれば、結局リバウンドしてしまった…という声を聞くこともありますよね。実際どうなんだろう?という疑問をお持ちの方のために、糖質制限ダイエットにはどんなメリット・デメリットがあるのか解説します。
◆糖質制限のメリット
①短期間で体脂肪を減らすことができる
糖質制限の最大のメリットは、即効性があること。ダイエットを始めても、体重が減らないとモチベーションが保てませんよね。その点、糖質制限ダイエットの場合はすぐに体重が落ち始めるため、三日坊主にならず楽しみながら継続することができます。
②空腹感を感じにくい
空腹感を感じにくいというのもメリットのひとつです。糖質を制限しないダイエットの場合は、白米などを食べるため、食後に血糖値が急上昇しやすくなります。そうするとインスリンが分泌され、今度は血糖値が急激に下がります。血糖値が下がりすぎると空腹感を感じてしまうため、糖質を摂取するダイエットでは、十分食べたのに食後にまたお腹が空いてダラダラ食べてしまう…ということが起こってしまいます。
一方糖質制限ダイエットでは、そもそも血糖値を急上昇させないため血糖値の急降下も防止できるので、無駄な空腹を感じる機会を減らすことができます。
③病気の予防にもなる
糖質制限は、ダイエットだけでなく健康面でも有効だと言われています。糖質をとりすぎると、体内のたんぱく質と結びついて血管や肌にダメージを与える「糖化」という現象が起きやすくなります。糖化によって生成されるAGEs(糖化最終生成物)は動脈硬化やアルツハイマーなどにもつながると考えられているため、糖質を制限するとそういった病気の予防にも役立つと言えますね。
◆糖質制限のデメリット
①筋肉が落ちやすいことがある
糖質制限は短期間で体脂肪を減らしやすいのですが、その代わりに一緒に筋肉もかなり落ちてしまった、という声もよく聞きます。ダイエットをしているのに食べていいのかなと不安になり、単純に食事量を減らして脂質やたんぱく質が不足してしまった場合などにこういった事態が生じます。また、筋トレをしないで有酸素運動だけ実施している場合にも筋肉は落ちやすくなります。必要なエネルギーはしっかり補給し、さらに筋トレも実施することで、引き締まった体を作っていきたいですね。
②食費が高くなる
一般的に、米やパン、麺類は価格が安いため、それらを食べずにたんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品など)や野菜類だけを食べることにすると、その分食費が高くなります。最近では糖質制限への関心の高い方が増えたことで、外食店やコンビニなどでも糖質の少ないメニューが増えていますが、通常のメニューよりも割高であることも多いので、この点はひとつのデメリットとなるでしょう。
海外の論文では、糖質制限は長期間継続しにくく、離脱率が高いという報告もあります。自分のライフスタイルや食の好みに合わない場合には継続することが難しいという点も、糖質制限のデメリットです。
4.糖質制限ダイエットをする上での注意点
糖質制限ダイエットの概要やメリット・デメリットについてお伝えして参りました。早速私もやってみようかな、と考える前に、注意点をしっかり確認しておきましょう。糖質制限ダイエットは、偏った食事法ですので、何に注意すべきなのか知った上で取り組まないと、栄養バランスが崩れてしまい、痩せにくい体になってしまうこともあるためです。
糖質制限ダイエットをする上での注意点は以下です。
①糖質の減らし過ぎは危険
糖質の摂取量を減らし過ぎると、人によっては体調不良を引き起こすことがあります。軽いものであれば頭痛、吐き気くらいですが、特に極端に糖質を制限した場合には、重篤な症状を引き起こす可能性もあります。体に合わない場合は無理に続けないようにしましょう。
②筋トレもとり入れる
デメリットでもお伝えした通り、筋トレをせずに食事量を減らすだけのダイエットでは、筋肉が落ちやすくなってしまいます。ただしダイエット中に全く筋肉を落とさないのはなかなか難しい部分もありますので、減る分を補う!という気持ちで、筋トレもとり入れるのがおすすめです。
③栄養バランスが偏らないよう色々な食材をまんべんなく食べる
糖質制限ダイエット中は(特に厳しめの糖質制限の場合)、食べられる食材に偏りがあるため、栄養バランスが崩れがちになります。特に外食が多いと、糖質が少ないメニューというのは限られているため、結局いつもステーキかサラダチキンしか食べていない…という方も多いです。
食材には、糖質だけでなく他にも多くの栄養素が含まれていますので、特定の食材しか食べていないと、不足するビタミンやミネラル、食物繊維が出てきてしまいます。昼は肉だったから夜は魚、翌日は豆腐、というように、できるだけ色々な食材をまんべんなくとるように意識してみてくださいね。
④既に痩せている方や持病のある方は自己判断で開始しない
既に痩せていて余分な脂肪が少ない方の場合は、糖質制限ダイエットは効果が出にくいことがあります。特に女性の場合、太っていないのにもっと痩せたいと考える方もいらっしゃいますが、過剰に痩せると生理不順や将来の不妊につながる可能性もありますので、痩せるというよりは筋肉を増やして代謝を上げるようにするのがおすすめです。
また、糖尿病や膵炎、肝硬変など、持病のある方は、まずは医師に相談しましょう。糖質制限が向かないこともあるためです。
5.正しい糖質制限ダイエットできれいに痩せよう!
糖質制限ダイエットの正しいやり方や、メリットとデメリット、実践する上での注意点をお伝えしました。
絶対に短期間で大幅に痩せないといけない!という方以外は、まずは、ゆるめの糖質制限から始めてみるのがおすすめです。それまでと異なる極端な食事法の場合、うまく続けるのが難しい場合が多いためです。
自己流で糖質制限をするとうまくいかない方も多いので、そんな方はプロのトレーナーや栄養士に相談して、自分に合う正しいやり方を教えてもらってくださいね。
理想のボディを手に入れるため、自分に合ったダイエット法を取り入れてみてください。
~この記事を書いた人~
管理栄養士 猪坂みなみ
LINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営 や、
ヘルスケア・健康・予防医療の領域でビジネスを行う法人向けのコンサルタント、
サービスアドバイザーとして活動中
HP : http://diet.love–life.net/
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