挨拶 管理栄養士の猪坂!

こんにちは！シェアハウスオーナーで管理栄養士の猪坂です。

外出自粛が続いて運動量が減り、体重が増えてしまった…とお悩みではありませんか？
通勤や通学、レジャー、買い物などの家から出る機会が減ってしまうと、その分運動量が減り、余った栄養分が脂肪として蓄積されやすくなってしまいます。脂肪蓄積を防止するためには、減ってしまった分の運動量を取り戻すべく、意識的に運動を増やすのが一番ですね。

涼しくなってきたら運動を始めようかな、せっかく運動するなら、より効果的な時間帯に運動したい！とお考えの方のために、効率的なダイエットに有効な、おすすめの運動の時間帯をお伝えします。

1.ダイエットしたい方におすすめの運動の時間帯は「昼間～夕方（夜）」

まず最初におすすめする時間帯は、「昼間～夕方（夜）」です。
早稲田大学 先進理工学部の柴田研究室の実験データによると、マウスに複数の時間帯で運動をさせたところ、「昼間」と「夕方（夜）」に運動したマウスが、運動をしない場合や朝に運動したグループよりも、体重増加率が少なかった（＝体重が減りやすい傾向にあった）そうです。[※1]

2.食事前と食事後なら「食事後」のほうがおすすめ

また、別の研究で、夕食前と夕食後、どちらのタイミングで運動したほうが効果的なのかを調べたものもあります。アメリカ・ミズリー大学の研究で、肥満のある2型糖尿病患者さんに協力してもらった実験の結果、以下のように「夕食後の運動」が効果的だということがわかりました。

●比較内容：
日を変えて「運動をしない」「夕食前に運動を45分実施」「夕食後に運動を45分実施」の３つの条件で運動した
●結果：
（1）食前に運動すると、運動をしない場合と比べて食後血糖値の上昇を18％抑えることができた
（2）食後に運動すると、運動をしない場合と比べて食後血糖値の上昇を30％抑えることができた

血糖値が急上昇すると脂肪蓄積が進みやすくなりますので、血糖値の上昇を抑えることができたという点で、食前・食後どちらであっても運動したほうがダイエットには効果的ですね。
さらに、血糖値の上昇をおさえるという点では食前よりも食後のほうが、より効率が良いと考えられるでしょう。

ただし、夕食後すぐに運動を始めると、お腹が痛くなるなど体に負担がかかる可能性がありますので、食後45分後くらいから始めるのが良いですよ。ちょうど食後に血糖値が上がってくる時間帯であるため、そのタイミングで運動をすることで、血糖値の急上昇を防止することができます。
ただし、大量に食べた後ですと、45分後から運動をすると消化活動に支障が出ることもありますので、食事は軽めにしておくのがおすすめです。

3.他の時間帯に運動しても意味がないの？

おすすめの運動の時間帯は、上記のように「夕方（夜）・食事の後」ということが分かりましたが、それでは、ほかの時間帯に運動しても意味がないのでしょうか？
結論から言うと「別の時間帯であっても運動をしないよりは運動をしたほうが良い」です。どの時間帯にも、それぞれある程度のメリットはあります。
例えば朝運動をすると、交感神経が刺激されるため血流が促進され、代謝が高まると考えられています。また、昼食後に散歩などをすることは、先ほどの夕食後の実験と同じように、昼食で上がった血糖値を下げる効果があります。

現実的に難しい時間帯に運動をしよう！と思っても、継続できなければ意味がありませんので、理想的な運動の時間帯は参考程度にし、ご自身のライフスタイルに合った、一番無理なく運動できる時間帯を選んで取り組んでみるのが良いですよ。

4.運動をおすすめしない時間帯３つ

ただし、運動をおすすめしない時間帯もあります。以下の時間帯は避けるようにしましょう。

① 空腹時
例えば朝起きてすぐなど胃が空っぽの状態で運動をすると、動くためのエネルギーが足りないことで効率的に運動ができない、筋肉が分解されてエネルギーとして使われてしまうなどの可能性があります。
空腹時に運動したいときは、水分や糖分（バナナなどの軽く召し上がれるものから）をとってから運動をすると良いでしょう。
② 食後すぐ
食べた直後は、体は消化に集中したいのですが、そのタイミングで運動をすると消化不良を起こし、脇腹が痛くなったりしてしまう可能性があります。食後は最低でも30分は運動しないようにしましょう。また、激しすぎる運動よりも、軽い運動から始めて様子を見ながら負荷を上げていきましょう。
③ 寝る直前
寝る直前に運動をすると、交感神経が興奮してしまうため、寝付きにくくなると言われています。おすすめの運動の時間帯は、就寝の3時間くらい前です。

5.まとめ

効率よくダイエットするためのおすすめの運動の時間帯についてお伝えしました。理想的には「夕食後」が最もおすすめですが、その時間帯に運動ができない場合はこの時間帯にこだわらず、可能な時間帯に運動をしてみましょう。ただし、空腹時や食後すぐ、寝る直前などはできるだけ控えるようにしてみてくださいね。

[※1]（参考）著者：古谷彰子／監修：柴田重信,「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2014年

[※2]（参考）
https://munewsarchives.missouri.edu/news-releases/2015/0217-individuals-with-type-2-diabetes-should-exercise-after-dinner/index.html

～この記事を書いた人～
管理栄養士 猪坂みなみ
LINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営 や、
ヘルスケア・健康・予防医療の領域でビジネスを行う法人向けのコンサルタント、
サービスアドバイザーとして活動中
HP : http://diet.love–life.net/

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